か行の作家

「オレンジの季節」

オレンジの季節 Book オレンジの季節

著者:鯨 統一郎
販売元:角川書店
Amazon.co.jpで詳細を確認する

結婚の条件をのんで泣く泣く会社を辞めて専業主夫となった立花薫。
大家族の中で慣れない主夫業に悪戦苦闘しつつも、やるからには真剣に、という
薫を少しづつ認めていく家族。
そのうち家族のいろいろな問題が浮き彫りになっていく。
と、そこでいきなり話が思いも寄らない方向に・・・。

専業主夫への偏見(本人含む)や同居する妻の姉妹たちとの関係などおもしろく読んでいたのですがラスト10数ページのところでいきなり「殺戮の章」?!
訳の分からない展開にびっくりしている間に読み終わりなんでこんなラスト?と何ともがっかりな感じ。
この著者の本ははじめてですが帯に「え”! 鯨統一郎が家族小説!?」とあったので
普段はこういうジャンルの話を書く人なのか・・・?
著者のファンの人には良いのかもですが初めましての私は「平和の章」をもっと深く読みたかったなぁと思いました。
大家族の設定なので仕方ないですが登場人物(家族)多すぎてあまりそれぞれが語られていないところが残念。
女の人でもバリバリ働く人が増えてきてもしかしたら主夫も増えているかもしれないのでそういう意味でおもしろく読んでいたのでオチにはがっかり。

★★★ (2009.10、6)

にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ

| | コメント (0) | トラックバック (0)

「えんじぇる」

             
   
    えんじぇる    
    Book                                                                                                                 
        えんじぇる        
        著者         香山 リカ
販売元イーストプレス
定価(税込)¥ 1,365

学研究者を目指す32歳のせつな。
恋人もなく、研究にも展望は見えない。
そんな彼女が、ある日突然出会った男、空耶はホストだった・・・。
前半は前半はまじめで普通の女性がホストにのめり込んでいく心情が細かく描かれていておもしろかったのですが途中から途中から全く違う話になり謎も解けぬまま中途半端に終わってしまって何ともすっきりしない読後感でした。
空也の魅力もいまいち分からず (^_^;)

★★★ (2009/04/1)

にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ

| | コメント (0) | トラックバック (0)

「なぜ君は絶望と闘えたのか」

なぜ君は絶望と闘えたのか Book なぜ君は絶望と闘えたのか

著者:門田 隆将
販売元:新潮社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

山口県光市の母子殺害事件で遺された本村さんの9年間の戦いの記録。
加害者が未成年だというだけで守られ、被害者の人権は守られていない現実には理不尽さを感じます。(遺影が布を巻いた状態にしないと傍聴席に入ることも出来ない上その理由を説明すらしてもらえないとか)
彼らの戦いのおかげで今までないがしろにされてきた犯罪被害者の立場を大きく改善させた点は大きな功績です。
若い本村さんがとても淡々とTVで語る姿を見るたびに思ってはいましたがとても心の強い人なんだなぁとこの本を読んで改めて思いました。
それは彼はもちろんですが周りで彼を支えていた人たちの協力のたまものでもあるのでしょう。
私は死刑廃止には反対です。

★★★★ (2009/03/31)

にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ

| | コメント (0) | トラックバック (0)

「3月の招待状」

三月の招待状 Book 三月の招待状

著者:角田光代
販売元:集英社
Amazon.co.jpで詳細を確認する



大学時代からの友人で34歳になる5人の男女。
ライターとして成功しつつある充留、学生時代に小説家として成功したけれど今はくすぶっている宇田男、昔から地味で今は専業主婦の麻美、結婚前から浮気症だった正道と彼に振り回されていた妻裕美子。
正道夫婦からの「離婚式」の案内状が届くところから物語が始まる。
学生時代から引きずっていた想いから前へ踏み出そう、というのがテーマ。
学生時代にやってしまったばかなことなんかの意味が後になったら判ってみたり。
相変わらずばかなことをやってしまったり。(それもまた何年もすると判ることもある?)
そんなことの繰り返しなのかもなぁ、人生って。


2008.12.10 ★★★★

| | コメント (0) | トラックバック (0)

「八日目の蝉」

八日目の蝉 Book 八日目の蝉

著者:角田 光代
販売元:中央公論新社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

自分が堕ろさなくてはならなかった子供の代わりに不倫相手の赤ん坊を誘拐してにげる女。
自分で勝手に不倫しておいて、子供が産めなかったからって何の関係もない子供を誘拐するなんて、不倫された上に子供までいなくなってしまった奥さんはなんて辛いことだろう、と思うところなのですが、この話では奥さんに同情する気持ちはあまり起こらず「犯罪者」である主人公に感情移入して読みました。(もちろん、彼女のやったことは許されることではありませんが)
彼女が捕まったあと「4年間、子育てという喜びを味わわせてもらったことを感謝したい気持ち」と語った言葉が印象的。
1章と2章は主人公が変わり2章では19歳になった誘拐された子供の側から語られます。
ただひたすら愛しい子供との生活を守るために逃げ回っていた1章とは全く印象が変わり2章は被害者家族であるにもかかわらず世間の目から逃げ回らなければならなくなってしまった生活が描かれていてみんな気の毒ではあるのだけれど同情は出来ず何とも言えない気持ちになりました。

★★★☆(2008.11.4)

にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ

| | コメント (2) | トラックバック (1)

「残虐記」

残虐記 (新潮文庫 き 21-5) Book 残虐記 (新潮文庫 き 21-5)

著者:桐野 夏生
販売元:新潮社
Amazon.co.jpで詳細を確認する


作家である主人公は「残虐記」と題された原稿を残し失踪。
その原稿には10歳の時に誘拐され1年間監禁された過去とその後の人生が描かれていた。
新潟少女監禁事件をモチーフに描かれたフィクション。
誘拐犯といっしょの暮らしの中で自分をまもるための知恵、そして助け出されてからはまわりの好奇の目から心をまもるための知恵として「想像力」を発揮します。
それは「他人の性的妄想を想像すること」(「性的人間」になるということ。)

事件の関係者には読んで欲しくないという内容でした。

★★  (2008.10.15)

にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ

| | コメント (2) | トラックバック (0)

「ジーン・ワルツ」

ジーン・ワルツ Book ジーン・ワルツ

著者:海堂 尊
販売元:新潮社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

不妊治療、代理母がテーマの物語。
顕微鏡下人工授精のエキスパートで32歳の産婦人科医、理恵はまわりから冷徹な魔女「クール・ウィッチ」と呼ばれていた。
そんな彼女の勤める産婦人科医院の最後の妊婦として訪れた5人はそれぞれ事情を抱えてた。
一方、理恵が代理母出産に手を染めたと噂を聞いた先輩医師清川は真相究明に乗り出すが・・・。
少子化対策のいい加減さ、現代医療への憤りが感じられる作品でした。
それから、子どもが授かり無事に生まれてくるってすごいことなんだなぁとも。
・・・が、理恵さん、そんな仕掛けをしておかなくても良かったのでは?と言いたくなってしまうような企みがされていてちょっと読後感悪かったです。

★★★☆ (2008.9.16)

にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ

| | コメント (0) | トラックバック (1)